Last Updated on 2022年9月7日 by 高橋 秀明
トラウマ体験の記憶は消えない
トラウマは、恐怖等(ここでは恐怖と記載します)の感情と、その時起こった出来事が一緒に、ずっと頭の中に残っている状態であると考えています。〔個人的な解釈です〕
一般的な記憶は、感情は消え、出来事は残る
本来、何か出来事(例えば家族で海に旅行に行って遊んだ)があったとき、その時は、感情と出来事が記憶されます。
そして、その時味わった感情は、時間の経過とともに薄くなり消滅していきます。楽しい感情であれば、5日間で消滅すると言われています。
つらい感情だと、1時間で消滅するそうです。(下記「感情は消える」を参照)
つまり、時間の経過として残る記憶は、出来事のみとなります。
感情は消える
感情は、起こった出来事の後、時間の経過と主に減少していきます。
悲しみの場合、5日程で消滅することが分かります。
怒りの場合、2時間で消滅し、恐怖の場合42分で消滅するそうです。いずれも実験による平均値と思われるので個人差があると考えられます。
1 |
悲しみ |
120時間(5日) |
2 |
憎しみ |
60時間(2.5日) |
3 |
喜び |
35時間 |
4 |
絶望・希望・不安・落胆・満足感 |
24時間〔1日〕 |
5 |
妬み |
15時間 |
6 |
安心感 |
8時間 |
7 |
熱狂 |
6時間 |
8 |
賞賛・感謝 |
5時間 |
9 |
くつろぎ |
4.3時間 |
10 |
罪悪感 |
3.5時間 |
11 |
ストレス |
3時間 |
12 |
誇り |
2.6時間 |
13 |
感動 |
2.5時間 |
14 |
怒り・退屈・驚き |
2時間 |
15 |
苛立ち・同情 |
1.3時間 |
16 |
屈辱 |
48分 |
17 |
恐れ |
42分 |
18 |
羞恥心・嫌悪 |
30分 |
参照サイト:悲しみの感情は他の感情に比べ240倍も長く続く(ベルギー研究)
しかし、どのような感情でも1週間ももちませんので、トラウマのように何年も残るということは、何かの要因があると考えられます。
では、なぜトラウマはずっと感情を含めて記憶に残っているのでしょうか?
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