Last Updated on 2022年6月14日 by 高橋 秀明
自己肯定感とは
自己肯定感は、自分を肯定する感情と書けば読んで字のごとくですが、自分には価値があると思える感情のことです。
自分の価値があると思えると、失敗しても立ち直りが早く、チャレンジすることに臆することがありません。
しかし、自分に価値がないと思っていると、他人と比較したり、失敗からの回復に時間がかかります。
自己肯定感の低い人の特徴
ものごとを否定的に捉え、拒絶する傾向がある
自己肯定感の低い人は、何か行動する必要がある場合、「どうすればできるか」など、可能性を探るのではなく、できない理由を頭の中で探します。迷惑かけるかもしれない、失敗するかもしれない等、恐怖心があるため、行動できない、行動したくない、行動しなくても良いという結論に持っていく発言をしてしまうのです。
他人への依存心が強い傾向がある
自己肯定感の低い人は、「自分で決めること」や「自分の考え」に対して不安があるため、他の人に決めてもらいたいという欲求が強くなります。依存心が強く、判断を他者にゆだねてしまうため、相手の要求をのみやすく、相手から距離を置かれることに不安や恐怖心を感じます。
自分が認められず、他者に認めてもらいたい
自己肯定感の低い人は、「自分は今のままで大丈夫」と、自分を認めることができませんが、「認めたい自分」もいるため、他人に認めてもらおうとします。他人に認めてもらえるように、自分の感情や自分の考えなどとは関係なく、相手に認めてもらえるための行動をとろうとします。
他者と比較することで自己肯定感を上げようとする
自己肯定感の低い人は、自分の価値が見出せていないため、他者と比較することで、自分に価値があると理解し、安心感を得ようとします。その結果、身近にいる人と比較し、その人より高級なものを持つことや、他者を見下すことで自己肯定感があることを実感しようとします。
自分の判断や決定するのが怖い
自己肯定感の低い人は、優柔不断な傾向があります。自分が判断したことに対して、批判的な発言など何か言われるのが怖かったり、責任を取らされるかもしれないと考え、判断を渋ります。その不安感から、相手の判断に乗ってしまったり、他者に責任を押しつけたりしてしまいます。
自己肯定感が低くなってしまった理由
自己肯定感は、子どもの頃、親から肯定感を高めてもらうことで、自己肯定感を高めることができます。
生まれたとき、自分には価値が「ある」とは思っておらず(もちろん、「ない」とも思っていません)、育つ過程で、自分に価値があることが理解できます。
しかし、親から、自己肯定感を高める発言や行動を受け取る機会がないと、子どもは、自分に価値があるのかどうか分からないまま育つことになってしまいます。
すると、子どもは、自分に価値があるのかないのか探ろうとします。もちろん、自分には価値があることを見つけたいわけですね。
子どもは、周りの人と比較しつつ、自分には価値があることを見つけようとしますが、子どもですから能力が低く、体力が劣っている状況では、自分に勝ち目はなく、自分に価値がないということを見せつけられてしまいます。
幼稚園とかで、友だちとケンカして勝ったりした時は、自分に価値があると思えますが、先生や親から謝るように言われ、自分に価値があることを認めてくれる人がいなくなります。
日頃から、親が、肯定感を高めてくれる発言や行動をとってくれていたなら、子どもは失敗があってもすぐに回復することができますが、親が、子どもに対して、日頃否定的な発言や行動をとっていたなら、子どもは自己肯定感を育めず、自己否定感で満たされてしまいます。
自己肯定感は3つある
自己肯定感は、3つ(自己存在感、自己効力感、自己有用感)あります。
自己存在感は、「自分が生まれてきたことに意味がある」、「自分の存在に価値がある」、「自分はここにいていいんだ」、「自分は生きていていいんだ」と思える感覚のことです。
自己効力感は、「自分には能力がある、力がある、体力がある、行動できる」、「自分は、意欲を持っていいんだ、欲求を持っていいんだ」という感覚のことです。
自己有用感は、「自分は相手の役に立つ存在だ」、「自分は相手に喜んでもらうことができる」、「自分は相手に褒められる、認められる力がある」という感覚のことです。
自己肯定感を高める方法
原因を見つけ、不要なものを捨てる
自己肯定感が低くなった原因を見つけ、間違いや誤解、思い込みであった理由を明確にして書き出し、今の自分には不要であることを意識する。
イメージング
イメージングは、脳が現状とイメージの区別ができない点を利用した方法です。
例えば、ピンク色をイメージしないでくださいと言われても、イメージしてしまいます。イメージしない方法は、他の色をイメージすることで、ピンク色をイメージしないことができます。つまり、脳には「してはいけない」という否定が理解できないのです。
では、具体的なイメージングの方法(①~④)をお伝えします。
ここでは、以下にに3つの自己肯定感に分けて書いてみます。言葉の使い方(言い方等)によっては、3つのうちの他の項目の場合もあります。
自己存在感
「生まれてきてくれてありがとう」「ここにいていいんだよ」「君しかいないんだよ」「会えて嬉しかったよ」「あなたのようになりたいよ」「一緒にいると楽しい」「(~してくれるのは)おまえだけだよ」「支えてくれてありがとう」
自己効力感
「へー、すごいじゃん」「やるねえ」「さすが」「明るいね」「いいこと言うなあ」「いつも綺麗だね」「思いやりがあるね」「かわいいね」「聴き上手だね」「好奇心旺盛だね」「何でも知ってるね」「美人だね」「優しい目をしてるね」「知的だね」「ロマンチストだね」
自己有用感
「ありがとう」「嬉しい」「楽しかったよ」「助かったよ」「癒やされたよ」「思いやりがあるね」「君に任せて良かった」「君のお陰で上手くいったよ」
「違和感を感じるフレーズ」や、「思ってもいないがポジティブな言葉にしなきゃ」と思っていると、肯定感が湧かないので、良い方向には作用しません。
そのためにも、日頃、繰り返し使えるように練習しましょう。1日10回フレーズを読んでみましょう。
アファメーション
自分にとって、エネルギーが上がる、活力が湧く言葉を書き出し、毎日10回声に出してみてください。
例えば、「私は幸せです」「私は豊かです」「私の人生は上手くいっています」「私はとても元気です」「私はやる気があります」などなど
これも、先ほどのイメージングと同じように、自分にあった言葉を作ってみてください。
いかがだったでしょうか。
自己肯定感は、自分を肯定的な状態を繰り返し作っていくことが大切だと思います。
自己肯定感を上げて、楽しい人生にしましょう。
ではでは
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