9.トラウマは、解消しない限り消すことはできない。

Last Updated on 2022年9月8日 by 高橋 秀明

特に幼少期に受けたトラウマ(心の傷)は、自分で克服できる年齢になるまで何年も経過してしまうんじゃ。
思い出すだけで恐怖を感じる出来事の記憶は、解消できないまま大人になっても持ち続けてしまっている人もたくさんいるんじゃ。

時間がたつとだんだん消えていくことはないんですか?

感情は、時間がたつと、消えていく。例えば、遊園地に行って、楽しい想いをした後、数年後、思い出したとしても、その時の感情は消え、楽しかったという記憶だけが残っている。

えっ!消えていくのなら、トラウマを持ち続けることないですよね。

そうじゃな。じゃあ、なぜ消えないのか?
それは、トラウマを思い出さないようにと繰り返し頭の中で考えてしまうからじゃ。正確には、解決できなかった出来事なのじゃがな。
「思い出さないようにしよう」「トラウマを持ってしまった場面と似た場面に合わないようにしよう」「なんとか解消しよう」と考えてしまうから、結局思い起こしているわけじゃ。

「消そう、忘れよう」って考えている時点で繰り返し思い出しちゃっているわけですね。

つまり、年齢を重ねているうちに自然に消えることはないということじゃ。しっかり解消しない限り、高齢になっても「心の傷」に悩まされ続けるということじゃな。

トラウマを持ったままでいると、どんな行動を取ってしまうのですか?

例えば、「お金があっても、寂しさから万引きしてしまう」「失敗すると、自分はダメな人間だと思ってしまう」「すぐ怒ってしまうこの性格は治らないからしょうがない」「寂しさから結婚に踏み切ってしまう」「自分の満たされない気持ちを、子どもに託してしまう」挙げようと思ったらきりがないな。

全て、過去のトラウマを引きずっている可能性があるんですね。

年齢が上がることによって、薄らいでくる人もいるが、解消しない限り、理解度が上がるだけで解消に至るわけではないんじゃ。

「結婚して、親の大変さが分かった」「子どもを産んで親の苦労が分かった」という話はそうですね。理解だけでも、充分な人も多いと思います。

そうじゃな。理解するだけで、心が変わり、解決する人もいるので、十分な人もおるじゃろう。それはそれで、OKじゃな。
しかし、人によっては、何かの拍子に、過去のわだかまりが表に出てくることがあるんじゃな。「心の傷」は残ったままなので、似たような場面があると、表に出てきてしまうんじゃな。

「逆鱗に触れてしまう」「突然キレる」なんていう言葉は、まさにそうですね。ある出来事が、突発的に、過去の出来事とつながり、爆発してしまうケースですね。

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トラウマは時間がたっても消えない。死ぬまで残っている人生になる。

心理カウンセリングを行っています。

ストアカで講座を開いています。

自己肯定感UP 心を元気にするコミュニケーション講座 好奇心と傾聴

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