第二部 子どもだった自分の視点

Last Updated on 2022年9月9日 by 高橋 秀明

~トラウマは持たされた~

まず最初に勉強する、子育てについてじゃ。

トラウマの原因を明確にするために学ぶということですね

そうじゃ。ここで注意してもらいたいことは、今から書くことが全てそなたにとって正解ではないということじゃ。

正しくない子育てを学ぶってことですか?

いやいや、そうではない。人によってそれぞれ価値観が違い、考え方が違う。ここでの目的はトラウマ克服であり、そのために学ぶ子育てであるから、何が正解かは、当人にしか分らないということじゃ。

もう少し具体的に教えてください。

例えば、親から学んだことが正しいと思っており、これから書く子育てのキホンが間違っていると思うのであれば、その人にとっては親から学んだことが正解だということじゃ。
つまり、ここで述べる子育てのキホンは、あくまで比較のための材料でしかないということじゃ。もちろん、ここで述べる子育てのキホンは、わしなりの考えがあって述べているのには違いないぞ。

なるほど、その人にとっての正しさは、一般論と同じかもしれないし違うかもしれない。その人にしか分らないと言うことなんですね。

そうなんじゃ。大切なのは、本に書いてあるからとか、誰かが言ったからと鵜呑みにするのではなく、しっかり、自分なりの考えを持つということじゃ。

自分がこれだと思う理屈をしっかり持つこと自体が、子どもをちゃんと育てようと思う気持ちとして子どもに伝わっているみたいですね。

そうじゃな、それだけ真剣に子育てを考えているか、自分のエゴや欲求を満たすために子どもを育てようと思っているのか、子どもが大人になったとき、その結果が見えるということじゃな。

怖いですね。

そうじゃな。怖いかもしれん。しかし、親が真剣に子どものことを思って子育てのキホンを勉強し、子どもにしっかり向き合っていたなら何も問題はない。

分りました。

子育てのキホンを学ぶ目的は、自分が受けた子育てを確認するためじゃ。確認する内容は、子どもの頃の自分にとって良かったことか悪かったことか。正しかったことか間違っていたことか。嬉しかったことか、悲しかったことか。ワクワクする気持ちになったか、不安感を持つようになったか。ということじゃ。

良いことで、正しいことで、嬉しいことで、ワクワクする方がいいですよね。

良い、正しい、嬉しい、ワクワクという言葉を使っているが、これはあくまでその人がそう感じる、そう思うという「感情」であり、万人にとって良い、正しい、嬉しい、ワクワクするものではないということじゃ。

自分がどう感じるかですね。

そうじゃ。違和感を感じれば、どうして違和感を感じたのかを考えることできる。それが学びじゃ。
ここで学ぶ、まず大切なものとして「9つの意識」について伝える。第二部で学ぶことは、「子どもをどう育てればよいのか?」ではなく、「自分はどう育てられたら良かったか?」を考えることじゃ。ここでの話の趣旨は、あぬし自身の子ども時代の体験がメインとなるわけじゃ。

自分がどうしてもらえたら良かったかなんて覚えてないです。思い出したとしてもそれって、自分だけのことじゃないんですか?

そうじゃな、自分の体験がメインだから、自分の子どもにも応用できるのかと考えると、時代背景によって考え方に違いが出たり、親の性格によってもいろんな答えが出てくるかもしれん。それで良いと思っている。ただ、ここでは、その中でも、普遍的な共通項目があるのではないかという視点から考えてみた。だから、キホンの教科書なんじゃな。

なるほど、そんなこと考えたこともなかったですが、今の世の中を見ると、キホンすらバラバラというか、「自分勝手に育てていいんだ」という印象が拭えませんからね。

大人になった自分が子ども目線で考えるからこそ、子どもの本来の目的を他の大人たちに伝えることができるのでは、と考えたんじゃ。

そのために、まず、自分が今、子どもだとしたら親から何をして欲しかったのか? そして、そうしてもらえたら、自分はどんな豊かな感情を持ち、幅広い知識などを得ることができたのか? もしかしたら、もっと豊かで楽しい人間関係が持てたかもしれない。そんなことを、今から振り返って考えてみようということですね。

そういうことじゃな。
それでは、「大人の知識で考える子ども目線の子育て」を一緒に考えていこう。

分かりました。よろしくお願いします。

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大人が、過去を振り返り考えるからこそ、本当に子どもの頃必要だったことが伝えられる。

心理カウンセリングを行っています。

ストアカで講座を開いています。

自己肯定感UP 心を元気にするコミュニケーション講座 好奇心と傾聴

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