子離れできない親、子離れとは、子離れはいつ?

Last Updated on 2023年8月8日 by 高橋 秀明

親が子離れしてくれないという話を聞きます。子どもが親離れしてくれないという話も聞きます。どうして子離れできない親になってしまうのでしょうか。子離れできたら親離れもできるのでしょうか。そもそも、子離れ・親離れってどういうことなのでしょうか。教えてください。

「子離れ」とは、子どもが成長し、ある一定の年齢になった時点で、自分の力で生きていく事ができるようになったため、親の依存から離れる状態のことです。親がしっかり育てることで、子どもは自立心が身につき、自立できると自信が持てた時、自然に離れることができるのです。

自立には、精神的自立、身体的自立、社会的自立があり、子離れは、精神的自立が満たされ、自分の能力や体力を使って自分の道を歩もうとする意欲が持てた状態なので、この時点から精神的には、親子の関係ではなく大人同士となるのです。

年齢的には13歳前後で、内容的には第二次反抗期と同じですね。

ですので、身体的自立は、社会人として活躍するには、もう少し成長が必要ですね。

社会的自立は、社会人としての能力や、知恵、マナー、経済力などとなりますので、まだ先ですが、親が子離れ意識を持ち、社会人として活躍できるために必要な知識や必要な行動力を教える時期に入るわけです。

「親離れ」は、親が「子離れ」できるような生活行動を行なっていれば、自然に行なわれるということが分かります。

つまり、「親離れ」できない子どもも、「子離れ」できない親も、親の「子育てする力」で決まるということです。

では、どうして親が子離れできないのか見ていきましょう。

目次

子離れできない親の特徴

子離れできない親は、「子どもを手放したくない」「子どもを自分のもとにずっとおいておきたい」「子どもがいなくなると生きていけない」など自分本位な点がみられます。本来、子どもが成長すれば親の元から離れるのはあたりまでですが、そう思えなくなってしまう原因が何かあるように思います。ここでは、いくつかそんな親の特徴をお伝えします。

自分の寂しさをまぎらわすために子どもを作った親

子どもの頃、寂しい思いをしたまま大人になり、子どもを作ってしまうと、本来寂しさを満たしてもらうべき親から満たしてもらえなかった思いを、結婚相手で満たそうとしますが、その願いが叶わないと、今度は、子どもで満たそうとしてしまいます。すると、子どもが何歳になろうが、寂しさは満たされないので、子離れができなくなってしまうのです。

自分の欲求を満たすために子どもを作った親

自分が実現できなかったことを、子どもを使って実現しようとする親がいます。自分がサッカー選手になれなかったから、子どもの望みとは関係なくサッカー選手に仕立てようとしてしまいます。その願いが叶わないと、高齢になっても「いつになったらサッカー選手になるんだ?」と聞くなど、自分の願望を満たすための存在としか子どもを見なくなってしまいます。

世間体を満たすために子どもを作った親

近所の子どもが有名な高校、大学、会社に入ったという話を聞くと、自分の世間体を満たすために、有名校へ進学できるように子どもに期待したり、子どもの行動が気になり、過干渉をしてしまいます。社会人になってからも、会社名や、役職にこだわり、近所に自慢するために子どもにプレッシャーを与えます。そのため、いつまで経っても、自分の感情が満たされないので、子離れできないのです。

親から責められて子どもを作った親

自分の親が世間体を気にする親だったりすると、いつ子どもを作るのか、まだできないのかと責め立てられて仕方がなく子どもを作ったりしてしまいます。責められないようにするために子どもを作ってしまったため、子離れという状況すら意識しないまま育ててしまうのです。

トラウマを持ったまま子どもを作った親

自分の親から暴言や暴力を受けて育ち、子どもを作った親は、親からの暴力行為を発散する相手として子どもを使います。子離れするしない以前の状態で、子どもに嫌われて、子どもが自主的に去って行く方法しか知らないのです。ストレスを発散する相手がいなくなっては困るので、引き留めようとしてしまいます。

目的を持たないで子どもを作った親

子どもを作る目的を持たないまま子どもを作った親は、とりあえず育てることだけを考えてしまいます。もちろん、それだけでも大変だと思いますが、子どものことを本当に考えて育てているとは思えません。学校に通わせることだけでも大変かもしれませんが、子どもの目的は大人になり自分の人生を歩むことです。学校を卒業することでもありませんし、会社に入って給料を稼ぐことでもありません。目的のない親は、子どもが勝手に親離れしてくれるものだと思い、親離れすれば親としての仕事が終わったと勘違いしています。自ら子離れしようとする意識がないため、いつまで経っても子離れできない状態が続いてしまうのです。

子離れできない親に育てられた子どもの特徴

自立意識が湧かない

親が子離れできないと、子どもには現状の生活習慣が身につき、親にいつまでも依存できるという意識が心の中に染みこんでしまいます。人の脳は、現状を維持させようとする機能があるため、変化を好みません。よって自分を成長させよう、向上するために意識を変えようとする気持ちが湧かないようになってしまいます。湧かなくても生きていけると思うようになり、自立意識が湧きません。しかし、いつまでも親がいるわけではありません。

一人で生活する意欲がない

もちろん、必ず一人で生活しなければならないわけではありません。そのような環境で一生涯過ごせるのであれば良いのかもしれません。人口の数パーセントの人は可能と思いますが、一般的な人はそうはいきません。社会人になれば、部屋を借りたり、食事を作ったり、洗濯したりします。しかし、子離れできない親の元で育つと、親が何でもしてしまいます。

家を出ることに不安を感じる

子離れできない親に育てられると、子どもは家を出ることに不安を感じてしまいます。いろいろやりたい意欲があるのかもしれませんが、要するに一人で生活するにはどうすれば良いのか学んでいないので、家を出ることに不安を感じてしまいます。親も、自分の時代と同じ環境と考えてしまうため、今の環境で自分が家を出るとなったらどうだろうと考えることをしません。親も分からない、子どもも分からない、そのまま子どもは家に居着いてしまうのです。

自己肯定感が低くネガティブな発想になってしまう

子離れできない親は、子どもに家を出て欲しくないため、親が何でもしてしまいます。また、子どもに対しても自立するような肯定的な発言より、何でも頼りなさいと、依存させようとすることにより、子どもは自己肯定感を育むことができなくなってしまいます。親によっては、あなたは何もできないと行ってしまうかもしれません。そうなると、ますます子どもは自己肯定感が低くなり、自分は何もできないというネガティブな意識が脳の中を駆け巡ってしまいます。

子離れできるような親になる方法

目的を持って子どもを作る

これから子どもを作られる方、子どもを増やそうと考えられている方は、子どもを作る目的をしっかり考えてから子どもを作ってみてはどうでしょうか。子どもが大きくなってから、自分を作ろうと思った目的を聞かれたとき、誤魔化さず自信を持って答えられますよね。子どもは、産んでくれたこと、育ててくれていることに感謝したくなりますね。

新たに目的を作って子育てをする

今、お子さんがいながら、目的を持たずにつくられた方は、今からでもまったく問題ないので、目的を作りましょう。目的を持ち、目的に沿って行動していれば、不安を持つことはありません。そして、お子さんにその目的を伝え、お子さんと共有しましょう。お子さんが笑顔になって意欲的に人生を送りたいとワクワクしてくると思いますよ。

子育てについて勉強する

誰しも子育てについて勉強していません。それは、子育てについて教えているところがないから仕方がないのです。いろんなところで、親の立場からどう育てれば良いのかというセミナーがありますが、子どもの立場からどう育ててもらえば良かったかを考えるセミナーはあるかもしれませんがほとんどないと思います。

子離れについて調べる

親も忙しいので、今更子育ての本を読むことに対して拒否反応を持つ方もいらっしゃるかもしれません。せめて、子離れについていろんな方がネットで記事を書かれているので読んでみると良いと思います。ネガティブに考えず、好奇心を持って、子離れについて読んでみると、新しい発見があると思います。

子どもとの距離を取れない自分のメンタルと向き合う

第二次反抗期あたりから、意識を切り替え、子ども扱いから同居人扱いにしていくと、子離れは良い方向へ進みます。しかし、子どものに依存している親は、子どもと距離を取ることに不安を感じてしまいます。それは、子どもとの問題ではなく親の心の問題、考えられるのは、子どもを作る前から持っているメンタルの問題だということです。振り返りつつカウンセリングを受けられることをお勧めします。

誰にも依存しない自分の人生の目的を見つける

「子離れできない」を別の言い方にすると、「子どもに依存しないと生きていけない」ということになります。常に、誰かに依存しながら生きてきたのかもしれませんが、一生涯そうなるとは限りません。特に子どもは依存して欲しいとは思っていません。なぜなら、自立し自分の人生を送ろうと考えているのですから。親は、新しい生き方を模索し、子どもに依存しない、子どもが元々いなかったら自分は何をしようと考えていたか振り返って実行してみましょう。

子どもの時どんな親だったら良かったかを考え実行する

子育てを考えようとすると、「どう育てれば良いか?」と考えるのは当然のことだと思います。すると、他の人の話とかhontoかをマネすることになります。それ自体は問題ないのですが、自分の心に腑に落ちた子育てを考えると一番良いのは、「自分はそう育てられたら良かったか?」を考えてみることだと思います。子どもの頃の自分が親にどのような行動を取ってもらい、どのような言葉を言ってもらい、どのように見守ってもらえたら自分はもっとこんなふうになっていただろうという想像をしてみましょう。すると、逆に今の自分が何をすると良いのかが見えてくると思います。

いかがだったでしょうか。

子育ては、人生経験の中で最も素晴らしい体験だと思います。そのような素晴らしい体験により、子どもが成長でき、そして子どもが自立し、将来にわたって素敵な人生が歩めるように見守ってあげられることが親の務めではないでしょうか。そのような明るい未来が続く親子関係であることを願っています。

心理カウンセリングを行っています。

ストアカで講座を開いています。

自己肯定感UP 心を元気にするコミュニケーション講座 好奇心と傾聴

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